またやって来た。
というか、近くに来たから覗いてみるだけのつもりだったのだが、表から遠めに見えたショーケースがキラキラ輝いて私を呼んでいたのだ。
ふらふら引き寄せられるようにして、ドアを開け、店内に足を踏み入れる。
ああ、なんと…今日のケーキも一段と美しいではないか…!
フルーツのタルトだけでも四種類、前回もあったロールケーキと、レモンチーズケーキの他に、今日はイチゴのショートケーキまである…しかもチョコレートがかかってたりなんかして…!
どうしよう、どうしよう、普段の昼ごはん二回分より高いけど…けど…けど…!
後ろを振り返ると、イートインの席が一つ空いていた。どうしようかと迷っていると、店員さんに声をかけられた。
「何になさいますか?」
「え、えっと、あの、ケーキひとつだけでも、中で食べていいですか?」
「だいじょうぶですよ。最低消費は80元ですから」
席が空いてるのも何かの縁だ。(都合のいい解釈である)
やっぱり食べたいものは、食べちゃえ!
「じゃあ、あの、これください」
ショートケーキを指さしつつ、がぁこなぜか照れる。
「お水と食器はそちらにありますので、ご自身でご用意ください」
「ありがとうございます」
それにしても、ふわふわ大ぶりで、生クリームもたっぷり、しかも真っ赤なイチゴがごろごろ入ってて、なんて美しいケーキなんだろう。チョコレートがゆるいソース状なので、横から見ると、上の方がインクがにじんだみたいになっているが、それでも美しい佇まいだ。
まず、スポンジがきめ細かくふわっとしており、甘すぎず、とても上品。生クリームも、甘さ控えめながらも、きちんとイチゴを引き立てており、上質なクリームを使用しているんだろうというのが感じられる。台湾では、なかなかスポンジと生クリーム両方とも私好みのショートケーキに出会うことが少ないので、これは本当に、嬉しい。
ここのケーキ、すごい好き。ものすごく好き。
ああ、本当に幸せ…。
ゆったり堪能したいところだったが、気が付いたらあっという間に完食してしまっていた。しあわせな時間の、なんと早く過ぎ去ってしまうことか。あああ、でも美味しかった!
今度はいつ来よう。
ショーケースに視線を送りながら、思案するがぁこだった。
たぶん、通うことになりそう…。
果昂甜品 illuminé
住所:台北市大同區赤峰街43-1號1樓
電話:(02)2550-3515
営業時間:水曜から土曜 12:30~19:00(売り切れしだい終了)
交通:MRT中山駅の4番出口をでて、右に曲がって一本目の路地(赤嶺街)を右へ。
そのまま真っすぐ歩いた、公園の先。
または、中山地下街R9出口をでて、出口そばのR9カフェのある路地にはいる。
最初の角を右。
初回の訪問の様子はこちら。
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