日台同日放送のドラマ「路~台湾エクスプレス~」、見終わった。
全体としては、とても良かった。感動!!!!!
それぞれの登場人物の物語、特に脇役のみなさんが最高だった。
(以下、ネタバレを口走るかもしれないので、知りたくない方は、ここでページを閉じてください)
まず、高雄の青年。彼は車両パレードで高速鉄道を見て感激して、奮起。猛勉強の末、採用試験に合格し、車両整備士になっていた。そして、幼馴染の女の子とその子供にも、引き続きちょくちょく会いに行っていて。そして彼女に、「なんでこんなしょっちゅう来るの?」と聞かれるも、「辰辰(彼女の子供)が可愛いからだよ!」と、照れ隠しで口走るような純情さが、とても可愛らしい。
そんな彼も、最終的には思い切って告白できたのがとっても微笑ましかった。というか、この役者さん、今回がほぼ初演技らしいけど、表情に味があって素晴らしい。絶対いい役者さんになる。
続いて、高速鉄道髭男子。彼は一旦会社と意見が合わず高速鉄道退職してたんだけど、会社の危機に上層部に請われて復帰。見事現場をまとめ上げて、開通への大きな力となる。んですが、今週もニヤニヤ顔芸健在。かと思えば、真剣な表情も素敵で、ますますファンになっちゃいました。
湾生の日本人のお爺ちゃんも、台湾人の親友とすっかり元通りの仲良しになって、3話では一人で台湾に帰ってくるようにもなってて。だけどそんな折にがんが見つかり。医者になってる台湾人の親友に、「俺がお前の最後を見届けてやる。ここで死ね。お前が生まれた台湾で」といわれた場面は、見ていてもらい泣きで涙が止まらんかった。
闘病生活を続けて、高速鉄道の開業に間に合って本当に良かった。最後に高速鉄道の座席で奥さんの遺影に向かって「お前、乗りたがってたろ」って愛おしそうに語りかけてる場面でも涙腺崩壊しましたわ……。
そして、日本側の新幹線の技術屋さん。彼は妻子持ちなんだけど、1話でその妻子に冷たくあしらわれ、ただの働きバチみたいな立ち位置で家庭が冷え切ってることが描かれていた。そんな彼の心を包んでくれたのが台湾人ホステスのお嬢さんだったんだけど、誤解から彼女をこっぴどく傷つけてしまって、ずっと後悔していた。
3話では、とある人の助けでお嬢さんに謝ることができて、その時それまで仕事とかいろんなことで張り詰めてた心のタガが外れ、技術屋さん、その場でくずおれて号泣。そんな彼を抱きしめてよしよしするお嬢さん……聖母様です。
つうか技術屋さんを演じた方の途方に暮れた表情とか、すっごいよかった。くずおれて泣いてる姿とかも。この方もこのドラマで初めて拝見したけど、素敵な演技をされる方ですね。今回は、日本側も台湾側も、脇役の方がみなさん本当に魅力的……。
そうそう、この技術屋さん、日本の妻子とどうなったか知らんけど、台湾のお嬢さんと幸せになれたらいいのにな。でもたぶんこの事件で彼は心の在り方がいい方に浮上したようで、ドラマの最後ではとてもいい顔をしていたから、幸せになるのかもしれない。だといいな。
たぶん小説を3話のドラマにしてるから、いろいろ登場人物たちの心理描写とかが少なくなってしまって、あっさりしたストーリー展開になってしまってるのかもしれないけど、それでも、各登場人物たちの物語に引き込まれてとても良かった。
但し、やっぱりヒロインが苦手でどうしよう……。滝汗
高速鉄道の開業が延期になったと知って、心配になった日本の婚約者が台湾にヒロインを訪ねてきた時に、台湾イケメンと通ってた食堂に彼を連れて行く。他の男との思い出の場所に今彼連れて行くとか失礼にもほどがある。無意識にしてもヒドイ。
さらに、開業が延期なら結婚はどうなると心配する彼に「結婚だけなの!?」と逆切れ。しかも突然訪ねてきたのが嫌そうな塩対応。
かと思えば、高速鉄道開業後、突然日本人婚約者の職場である名古屋のホテルに現れ、仕事中に喫茶店に呼び出した挙句、一方的に指輪を返して別れを告げる。彼が突然台湾に来たときは嫌そうだったのに、自分は突然日本に来て指輪返すとかありなの!?
「ちょ、ひどすぎる! ひどい、ひどい、ひどいわそれ!!」って、テレビに向かって私、思わず叫んでしまいましたよ。
なのに無理に笑顔を取りつくろって、「もっと本音で向かい合えばよかったな」とか言う婚約者君。可哀想……。こんな女のために7年も無駄にした彼……。可哀想すぎる……。涙
そして思った通りというかなんというか、ヒロイン、高速鉄道開業後に日本人のお爺ちゃん連れて乗車しに行くも、その場に台湾イケメンが現れ。お爺ちゃんしなくてもいい気遣いを見せ、ヒロインに自分の分の切符を渡して台湾イケメンのところに行けと促す。(この後お爺ちゃん、違う席でちゃんと乗車してたからいいけど、このせいで乗れなかったらもっとイラっとするところだった)
見つめあい、黙ってそっと切符を台湾イケメンに差し出すヒロイン。感極まってヒロインを抱きしめる台湾イケメン。まじで!? それでいいの!? あんなひどいサヨナラの後、まだ好きなの!? いいの??? このヒロインのどこがそんなに好きなの!?
そして最後は高速鉄道の座席で並んで座って、手を握り合って「僕たちは運命なんだ」「うん、運命なのね」とか。
台湾イケメンが幸せになってくれたのはいいけど、なんかすごい釈然としない。
このシーンの他に高雄男子のプロポーズとかお爺ちゃんのくだりが無かったら、私もっともっと悶々としたまま見終わってたかもしれないわ。
ドラマを見た限りでは、3話通してヒロインがとても苦手だったけど、もしかしたら、小説を読んだらもっとヒロインに共感できるような心情描写や出来事があるのかもしれない。(ぜひそうであって欲しい)
次回日本に帰省した時には、ぜひ小説版も拝読してみたいと思う。
夜中の手紙の勢いで、見終わった感情のままに感想を書きなぐったけど、でもとにかく、ヒロインパート以外は、本当に引き込まれて、それぞれの登場人物と一緒に泣いたり笑ったり、すごくいいドラマだった。
もう一回見たいけど、アパートでは録画できなかったしな……と思ってたら、公視さん、嬉しいことに6/14日に、さっそく3話連続再放送してくれるとのこと。
もう一回見られるのね! 楽しみ!
次は風景とか、わき役のみなさんの細かい表情とか、じっくり拝見したいな♪
1・2話の感想はこちら↓
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