その日は朝から英語の授業があるだけで、午後はフリーだった。
10月の空は青く、絶好の行楽日和。なんだかどこかへ行きたい気分。
勉強ばかりでは息も詰まる。
そんなわけで、授業が終わってから、野柳に突撃することにした。
台北駅西側のバス乗り場で野柳行きチケット96元を購入。
財布と携帯とカメラしか持ってきていないが、有名な観光地なので、きっとどうにかなるだろう。
国光客運のバスは、桃園空港から台北駅に移動するときによく乗るバス。
野柳行のバスの仕様もいつものバスとほぼ同じ。
バスを降りるときに運転手さんに野柳地質公園までの行き方を聞くと道なりに歩けばつくとのこと。10分くらいか。
さて歩き出そうとすると、タクシーがバス停のそばに停まっており、客引きが始まった。
「200元でどう?」
「けっこうです」
「150元じゃどう? 弁当代くらいよ」
「歩くから」
けっこうしつこい。
ちょっと、なんか怖いかも。
と、思ってると、前方に先ほど同じバスから降りた女の子二人組が歩き出そうとしているのが見えたので、思い切って声をかけてみた。
「あの、あなたたちも野柳地質公園に行くの?」
「そうよ、あなたも?」
「あなたたち、地図持ってる? 歩いてどれくらいかな?」
「すぐだから、一緒に歩いていく?」
「ほんとう? ありがとう!」
彼女たちは、台湾大学に半年の交換留学に来ている中国大陸の女学生だった。
とても気さくで、礼儀正しい、しかもとても可愛らしい。
二人は野柳を見た後、金山に向かうという。
私はこの後、淡水に行くつもりだったので、野柳を三人でまわることになった。
自己紹介や雑談をしながら、三人で港の小道を歩きだした。
途中には、海産物の出荷場や廟などがあったが、人影は少なく、ひっそりしていた。
しかし本当にひっそりしているので、ちょっと道を間違えたかと不安になるレベル。
一緒に歩いてる人がいてよかったなあ。
公園の入り口近くになったところで地図があったので確認すると、野柳地質公園、思ったよりけっこう広いところらしい。
この辺になると、公園の駐車場から出てくる車などに遭遇し、観光バスなども見えたので、道合ってたじゃん、とちょっと安心。
公園近くには海鮮店が軒を連ね、水槽の中には、たくさんの活きの良さそうな魚や貝がたくさん。
時間もちょうどお昼過ぎ。
一人ではこんなところで食事できないが、道連れになった大陸女学生二人と、
「やっぱ、せっかくだし、海鮮食べたいよね!」
地質公園を回る前に、先にいっしょに食事をしようということになった。
でもとりあえず、食事前に公園の入り口とチケット売り場を確認。
トラベルインフォメーションセンターはとてもきれいで、お土産を買ったり、清潔なお手洗いを借りることができるようになっていた。
その先のチケット売り場で、先にチケットを購入。学生は半額。ラッキー!
本日のお店はこちら。
何を頼んでいいのかもわからなかったので、とりあえず、お店のおかみさんのお勧めに従って、五菜一湯(料理5種類とスープ)のセットを頼むことに。
値段は忘れたけど、たしか、1200から1400元のあいだ。
白ごはんはサービスだったと思う。
大陸の女学生二人のおかげで、豪華なお昼にありつけて、しかも一人500元もしないで海鮮が食べられて、非常に満足!!
幸先のいいスタートとなった。(後編へ続く)
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