8月初旬某日朝。
いよいよ、満を持しての永久居留証の申請である。
何度も申請書類を確認したので書類はすべてそろっているはず。
申請書は前回質問に来た時にもらったので記入済み。
番号札を挽いて、順番を待つ。
ほどなく順番が回ってきて、申請窓口へ。
係官の女性はにこやかな方で、提出した書類をサクサク確認していく。
極めて順調だったのだが、ぴたりと彼女の動きが止まった。
え、なんか不備!?
係官は申し訳なさそうに、納税証明書を私に見せながらこうおっしゃった。
「あの、あなたの収入、規定の金額に足りてません。
この下の欄の大学からの支払いを足すと足りるのですが、大学からは工作許可をもらっていますか?」
……え!?
収入が足りないって、どうゆうこと!?
会社は規定ちょうどだって言ってたけど、なんで?? なにごと??
「あなたは大学で教えているのですか?」
「いえ、何度か先生の調査のお手伝いをしただけです。
それと、だ、大学の工作許可……? わかりません……」
頭が真っ白になるほど動揺した私に、係官が再度説明されたところによると、係官が見る収入総額の欄は納税証明書の右下の総額欄のところで、額面上は規定に足りているはずの私の給料の総額は、この証明書の上では少し足りないことになっているという。(※1)
係官からは続けて、大学からの収入を足せば足りるので、大学の工作許可があるか分からないなら大学に問い合わせて、あれば工作許可を提出、なければ何故ないのか理由を説明する書類を大学に作成してもらって提出するように、といわれたので担当係官の窓口の電話番号を教えてもらって、すぐに大学に向かうことにした。
動揺した頭のままで、会社に電話して、給料が足りないといわれた旨と、大学に問い合わせに行くように言われた旨を伝え、急いで大学へ。
夏休みではあったが、幸い母校の学科の事務室には秘書の方々がいらして、私の半泣きの説明を辛抱強く聞いてくださり、学内の各所に確認の電話をして、結果を移民署に連絡して対応を聞いてくださり、必要といわれた書類を用意してもらうことができた。
大学の秘書の皆様には、突然のことにも関わらず多大なお力添えをいただき、感謝しかない。
書類を受け取ったその足でとんぼ返りで移民署の窓口へ。
結果としては、一応、大学でもらった書類を予備資料として添付して、一応は申請書類を受け付けてもらうことができた。
ここで説明されたところによると、
今回はこれで受け取り、この後審査に入る。
移民署のサイトの申請確認ページに「已核准(待領證)」の表示が出たら永久居留証が受け取れる。審査結果は6~8週間後になるので、自分でサイトを確認するように。
とのことだった。
移民署のサイトの「外國人申請永久居留送件須知」に書いてあった申請期間2週間から大幅に期間が長くなっている。
これは書類に不備があったため、審査に時間がかかるということだろうか。
というか、審査がもしも却下されたら、私は来年また申請しなおさなくてはいけないのだろうか。
怖い。不安しかない。
一応、受付が完了したところで、再度会社に電話。
会社の経理のお姉さまによると、会社が私に支払っている給与は規定額ぴったりで足りてるはず。やはりおかしいと思うので、経理からも移民署に問い合わせをするとのことだったので、今回私の担当だった係官の名前と電話番号を伝えて帰宅した。
会社の経理のお姉さまの協力にも感謝である。
帰宅後に会社から電話があり、経理が説明したところ、移民局から添付資料として、私の会社の給与を受け取ってる銀行口座の通帳の表紙と最終ページのコピーをファックスするように指示があったとのこと。
もう移民署も営業終了時間だったので、翌日会社から移民署に通帳のコピーを移民署の担当官にファックス。
これで、申請書類、添付書類をすべて提出し終えたことになった。
あとは、審査結果を待つだけである。
緊張の待機時間の始まりであった――。
2022台湾永久居留証取得!受取編につづく~
内政部移民署
住所:台北市中正區廣州街15號
受付時間:月曜~金曜08:00~17:00(昼休憩なし)
※1 外国人専業人材の規定給与について
外国人専業人材の月額給与は労働部が規定する台湾の基本月給の2倍以上と定められています。
外国人専業人材として普通に会社に雇われているのであれば、普通は規定を満たしているはずということになります。
永久居留証を申請する際の給与規定は、申請の前年度の労働部の規定金額が反映されるので注意が必要です。
今回の私の申請では、毎月の給与が規定ぴったりでも、税務署の納税証明の所得総額では何かの項目が控除された金額になってたようで、移民署は納税証明上の金額を見て、私の給与を規定不足と判断した模様です。
私は申請前に会社の経理に確認した時、規定通りだといわれたのを信じて納税証明の細かい記載内容まで確認しなかったのが痛いミスだったと思います。
これから申請される方は、ご自身の給与額が申請前年の労働部の規定の2倍になっているか、また給与額が規定を満たしているにもかかわらず、5月に税務署でもらった納税証明書が私のように金額が足りないとなっていた場合の対処法について、会社と移民署に確認を取ってから申請に行かれると安心だと思います。
今回は本当に肝が冷えました……。
労働部 暦年基本工資一覧
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