台北には日本風のラーメンを出す店は結構多い。
でも、私好みの味のラーメン店がたくさんあるかというと、それはまた別の話。
台湾人が開いてるお店だと、「日式」と書いてあって見た目も完璧に思われる品を出していても、味が薄かったり、麺が柔らかかったりで、私には合わないことが多く。
日本人オーナーのお店で、とくに個人か少ない軒数のお店だと、そう言った失敗は少ないように思うが、開店当初はまあまあでも、時間がたつにつれて台湾風に味が薄くなったりすることもあるので、注意が必要だと思っている。
この何年か、豚骨ラーメンとか豚骨醤油系では、私好みのラーメンを出すお店に何軒か出逢うことができていたが、すっきり醤油系で満足できるお店には、まだ出逢えていなかった。
のだが。
この間、MRT\大安駅から大安森林公園に向かって信義路を歩いていた時に、たまにウォーキング途中で食事するベトナム料理屋の前で信号待ちをしていたら、その路地の奥に今まで気がつかなかった綺麗なお店が目に入った。
その時はそのまま通り過ぎたのだが、気になってあとでGoogle先生にお伺いしてみると、2020年に開店した「吉鴙拉麵」というラーメン店のようだった。店舗の写真を見てみると、やはりモダンでおしゃれ。
そして肝心のラーメンの写真も、見た目はすごく好みの感じで、日本人が作ってるのかなと思える感じ。何より、透明な美しい醤油ラーメンに目が釘付け。
Google先生に寄せられた口コミを見てみると、何件か日本語のレビューがあり、そのなかの「日本人好み」の文字にも目が釘付けに。
これは、期待できるかも……!?
ということで日を改めて、大安森林公園に行く前に吉鴙拉麵に足を運んでみた次第である。
お店について、店頭のメニューを確認。
鶏塩ラーメン、鶏醤油ラーメン、鶏白湯ラーメン、煮干しラーメンの4種。どれも美味そう。
でも初志貫徹で、超気になってた鶏醤油ラーメンを食べることにした。
お店に入ると、入り口に券売機があり、まずはそこで注文するスタイル。
感心したのが、私が券売機前で注文悩んだり、お金払ったりしている間に、ホールスタッフのお兄さんが先に私の席を用意してくれていたこと。カウンターに座ると椅子の横に荷物を入れる籠までちゃんと置いてあって好印象。
このお兄さん、あんまり見た感じ愛想がいい感じじゃなかったけど、ここで一気にポイントアップ。(現金)
カウンターはシンプルな木目で、アクリルの仕切りとかはなかったが、お客を案内するときはひとつ空けるようにしていたので、けっこう安心じゃないだろうか。
余談だが、こないだ違う店に行ったときは仕切りの無いカウンターにぎちぎちに座るようになってて、しかもお店の人がマスクしてないとか、このご時世にありえないこともあったけど、ここは店員さんは全員マスクもして、席も空けて、ちゃんとしてると思った。
さて、ラーメンですよ!
こちらが、やってきた鶏醤油ラーメン。
上から写真撮ったので写真だと器の様子がわからないが、円錐を逆さにしたような、お碗の側面の傾斜の角度が大きい、底が深い器だった。
鶏と豚の叉焼が2切ずつと、メンマ、ネギ、というシンプルなトッピング。そして透き通る醤油スープ。
ビジュアル合格!!
これに、追加注文した煮卵をオン。
これが半分に切ってあったらもっと美しく映える写真になったかもなあ。惜しい。
でもいい感じ。さっそく食べてみよう!
まずは一口、スープを飲んでみる。
!!
すっきり!! これぞ醤油ラーメン!! うんまい!!
え、マジで本当に超美味しいんですけど、ちょっと、予想してたより、全然美味しくて吃驚。いや、嬉しい驚きですわ。
鶏と醤油の他に、なんとなく魚系のだしの香りもするから煮干しも入ってるかも。マジで好みだわ。
そして麺。これもすごい、イイ!!
粒粒が見えるから全粒粉なのかな、冷や麦みたいな極細麺で、茹で加減も絶妙!
券売機では茹で加減「硬め」が選べるようになってたけど、今回の「普通」で十分ちょうどいい茹で加減。柔らかすぎず、程よい歯ごたえもちゃんと残ってる。
それにふんわりと麦の香り。そしてそれが醤油だしとぴったり。
トッピングというと。
煮卵は、普通に美味しいのだと思うけど、私にはちょっと味薄いかな。追加しなくてもよかったかも。
メンマは、普通にメンマ。醤油ラーメンを邪魔しない、正しい脇役。
そして叉焼は、鶏も豚も、ものすごーーーく、しっとり。きめ細かい柔らかさで、肉の臭みとかもなく、非常に美味。オサレ系のお店の黒コショウとかかかってるのと違って、ただただしっとり柔らかく美味しいお肉。
トッピングを追加するなら、煮卵じゃなくて叉焼をプラスするのがいい気がするわ。
1杯190元でサービス料なし。結構お腹一杯になって、スープも麺も叉焼も美味しい。
もう絶対リピ決定!!
大満足で食べ終えたがぁこさん。
食べてる途中からずっと、この超私好みの醤油ラーメンは日本の大将が作ってるのか台湾の大将が作ってるのか気になってたので、帰り際に思い切ってフロア担当のお兄さんに、「オーナーさんたちはみんな台湾人なんですか?」と聞いてみたところ、すっごい怪訝そうな顔で見返されてしまった。
「は……? そうですけど……?(何か問題でも?という顔)」
台湾人が作ってて、こんな超レベル高い醤油ラーメンって、マジすごい!!
「超美味しかったです!!」
「は……? ありがとうございます?」
美味しかったと伝えた時も、お兄さんなんだかドン引き。カウンターの中のキッチンスタッフもこちらを見ながら「何この人?」という反応。
それを見て我に返って恥ずかしくなってしまったがぁこさん。逃げるようにお店を後にしたのだった。感激を伝えたかったんだけど、言葉が足りなかったか……。(恥)
ともあれ。
やっぱりすっごい超好みだったから、絶対リピする。
でも、あんまり恥ずかしかったので、時間がたって印象が薄れた頃を待って、再訪したいと思っている。
年内には全種類コンプリート出来たらいいなあ。
吉鴙拉麵
住所:台北市大安區信義路三段166巷2-1號
時間:11:00~14:30、16:00~20:30、日曜定休
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