お茶の歴史に触れた後、今度はこの土地を長く見守って来た古い橋の見学に向かう。
錦泰製茶工廠のすぐ傍から牛欄河の河川敷に降りられるようになっていたので、河沿いを散歩しながら目的地に向かうことにした。
通路を降りようとすると、やたら人懐こい萌え萌えの方が足にまとわりついてきた。ものすごい接待だったが、差し上げられるような食物もなく。少しだけモフモフさせていただいてお別れしたが、何時までも後ろについてきて、寮生活じゃなければ連れて帰りたいくらい可愛かった。
川岸は公園になっており、遊歩道が整備されていた。水も綺麗で、遠くに山も見えて、ちょっと私の日本の故郷の風景と似ている。お天気も爽やかで、とても気持ちがいい。
北に向かって歩いていく。
(※google先生が遊歩道の入り口を認識されてなかったため、下の地図では道路沿いに歩行の表示になっているが、実際は河沿いの遊歩道で散歩)
目的地の橋が見えてきた。
この橋は、「東安橋」という。
東安橋は五拱橋(五つのアーチのある橋)で、積み上げられた一つ一つの石の色や柄眼が微妙に異なり、その美しさから別名は「彩鳳橋」といい、日本統治時代の昭和八年(1933年)に建造された関西の街で最も歴史のある、石組みやアーチの装飾が壮麗な橋である。「関西八景」に選ばれているというのも納得の美しさだ。
これほどまでに保存状態のいい拱橋(アーチ橋)は、台湾にはもう、なかなかないそうだ。現在は、新竹県の県指定古跡となっている。
この橋を足元から見ると、二重橋になっているのが分かる。
これはどういうことかというと、交通量の増加に伴い、道路の拡張をすることになった際に、古い橋を破壊せずに、隣に古い橋のスタイルを模した新しい橋を建築し、交通量の確保と歴史ある橋の保存を両立したということだ。
右側が、元々の東安橋で、左側が、新しく建築されたコンクリートの橋。
建築様式が異なる橋脚が並んでいる様子が非常に興味深い。
新しい橋のほうに回ってみる。
いい具合に、経年の味わいが出てきており、元の橋と並んで違和感がない。
このように、歴史的価値を重んじて、破壊せずに解決した行政の姿勢は、本当にすばらしいと思う。
橋の上から、周囲を見回してみる。
上流は公園として整備されているようだ。
運動をするにも、散歩をするにも、いい環境だろう。
下流側は、河と山のコントラストが、山紫水明。
水も美しく、本当にいいところだ。
太陽もオレンジの色が濃くなってきた。そろそろ、夕方。
ぼちぼちバス停方向に戻ることにしよう。
⑧へ続く~
關西東安橋
住所:新竹縣關西鎮北斗里中山路
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