總統府。休日特別公開①古跡鑑賞にでかけよう!

6月と7月、最近の私のマイブームは台北古跡めぐりだった。

台北駅周辺の以前何度も行った事があるところが中心だが、何度行っても素敵なところは素敵なのだ。

だがしかし、通りかかるだけで中にちゃんと入ったことがない古跡もまだまだたくさんある。例えば、台湾の総統が執務を行っている総督府。ここだって、9年も台湾で暮らしていながら参観したことがない場所のひとつだ。

その総統府だが、8月頭の某日にネットを眺めていて、その週末の8月8日に休日特別公開あるというのをみかけた。

総統府は平日毎日一般公開しているのだが、通常は土日はお休み。逆に休日の特別公開は、基本月イチで、しょっちゅうあるものではない。

平日の参観では、1階の特別展示と中庭と廊下のみ見学できるのだが、休日の特別公開では平日には立ち入ることができない正門や1階のホールなどが見学できるのだという。

9年目にして今更だけど、面白そう。

その日は予定もなかったので、見かけたのも何かの縁、特別公開に行ってみることにしたのだった。


行くと決めたら、張り切って出かけるのが、がぁこさんである。

休日特別公開開始時間の午前8時にあわせて、7:40ごろには総統府前に到着した。

外観の遠景を撮影しながら、受付のある建物裏の博愛路と宝慶路の交差点へ向かう。

受付場所にはすでにたくさんの人だかりができていて、すぐに分かった。

この看板は団体ガイドツアーに当日予約して並ぶラインで、この右側が一般参観のラインになっていた。

時間は7:50ごろ。行列はすでに結構長い。

防疫のためにマスク着用を求められており、全員がマスク姿。

受付開始の午前8時から、順次受付開始となった。

まずは裏門の前で、身分証の確認と体温測定。この時だけ、顔確認のためにマスクを外すように求められた。

続いて、門の脇に控えていた次の係員から手にアルコールがかけられ、消毒を行い敷地内へ。すぐ左手の机が並んでいるところで身分証渡すと、身分証の資料をパソコンに入力された。電話番号も聞かれ、これも入力される。

その場で、「ガイドツアーに参加する」または「イヤホンガイドを借りる」か聞かれるので、いずれかを選択をする。

係員に聞くと、ガイドツアーは1時間くらい、イヤホンガイドは全部聞いてゆっくり歩くと1時間半くらいかかるらしい。次回のガイドツアーは9:15分。あと1時間以上もあるので、私はイヤホンガイドを選択した。

イヤホンガイドを借りるときは、ここで身分証と引き換えでイヤホンガイドを受け取る。身分証は帰りに出口で受け取れるとのこと。

イヤホンガイドを受け取ったところで、すぐ目の前の安全検査に進む。憲兵さんらしき制服の人に、手荷物のバッグを渡し、イヤホンガイドも小さなトレイに入れて一緒に渡す。憲兵さんはバッグの中身を一つ一つ手に取って確認していた。

荷物に不審なところがないと判断されると、次は空港の金属探査機みたいなのをくぐり、出てきたところでバッグとイヤホンガイドが渡された。

ここでようやく建物方面へ向かう。

建物入口手前にイヤホンガイドの使用方法を説明する担当のボランティアさんがいらしたので、イヤホンガイドの使い方聞き、ついでに日本語の設定もしてもらった。

休日参観の入口は正面玄関。

普段は総統や国賓の方々が入場される場所だけあって、威風堂々としたたたずまいがある。

総統府はもともと、1910年に竣工した日本の台湾総督府だった建物。赤煉瓦と白い石が鮮やかなコントラストを描く「辰野式」と呼ばれる建築様式は、日本の東京駅などと同じで、日本人なら初めて見ても、どこか懐かしい気持ちになるかも。

建物正面の撮影を堪能しながら玄関に上がると、日本語が少しわかるボランティアの方にガイドの番号を指さされ、「イヤホンガイド使ってね」と教えられた。

イヤホンガイドの説明は非常に詳細で、興味深い内容だった。中でも印象的だったのが、入口の車寄せ。小さなホールのようになっていて、四方になぜかドアがあるのだが、これは安全のために車が入ったら外側のドアが閉まるようになってるからだそうだ。

さらに、正面の黒いドア(下の写真)は一年中開いたままで、閉まることがないという。これは365日、国民に尽くしていることを表しているそうだ。

イヤホンガイドがないと知らなかった事ばかりで、本当に興味深かった。

黒い扉から1階のホールへ進む。

こちらのホールと階段も休日特別公開でのみ参観できる場所だ。よくニュースで見る外国からの来賓と総統が記念撮影している場所だ。

階段の踊り場中央に置かれた孫文の銅像を横目に三階に上がる。階段を上がったところが二階かと思っていたら、孫文の銅像がある部分が二階で、階段の上は三階だった。

階段の絨毯に台湾の国花である梅の文様があしらわれている金具が置いてあった。これはなんだろうか、絨毯のずれを抑えてるのかな。

三階で、今回の特別参観で見ることができたのは、廊下の文物展示と二つのホール。

ホールひとつめは記者会見、集会、イベントんどに使用されている大ホール「經國廳」。見学日にも、この後ミニコンサートがあったようで、音響さんが準備しているところだった。

もう一つは、小さめのホールで、会議や小型の宴会場として使用されている「台灣虹廳」。こちらは現任の蔡総統が選んだという現代絵画が飾ってあって、緑と白の落ち着いた雰囲気。

三階の見学はこれにて終了。

階段で、一回展示エリアへむかう。



總統府。休日特別公開②へつづく~



総統府

住所:台北市中正區重慶南路1段122號

平日一般公開:月曜―金曜9:00-12:00(最終入場11:00)

休日特別公開:基本的に月イチで指定日に公開。日時は公式サイトで確認しよう。

台湾いとしこいし

台湾が好き。 やって来た来た、いとしくて、こいしい、台湾。 勉強して、食べて、遊んで、旅して。勢いだけで、突っ走る元OL留学生、今日も台湾をゆく。 2017年台湾の大学の修士課程卒業、台湾で社会復帰。 instagram@taiwanitoshikoishi