臺北記憶倉庫。麗しい赤煉瓦の旧三井物産株式会社北門倉庫。

6月と7月、最近の私のマイブームは台北古跡めぐり。

台北駅周辺の以前何度も行った事があるところが中心だが、今回ご紹介するのは初訪問の「臺北記憶倉庫」。

2018年にオープンしてから建物の前を通りかかるたびに気にはなっていたのだが、気がつけば今年に入って長らく閉館されていたので中に入ったことがなかった。

6月にようやく再公開となったので、7月の某週末にさっそく訪問した次第である。

建物正面の屋根部分の屋号紋は「三」と「井」をかたどったもの。この字からわかる通り、こちらの建物の前身は「旧三井物産株式会社北門倉庫」である。

華やかな赤煉瓦の建物は、道路拡張工事の際にいったん解体した後、現在の場所で修復されたものだそうだ。

入口から中に入ると、最初に目に入るのが、もともと屋号紋が置かれていたオリジナルの壁面の一部。「井」の上部と「三」がうっすら見える。

1階では、日本統治時代の台北の街の移り変わりや、この時代の貿易に大きな役割を果たした三井物産の樟脳、茶葉、木材などの取引について紹介していた。

2階は引き続き、三井物産と産業の発達の歴史、水道や発電の歴史が紹介されていた。

日本統治時代の、恐らく日本本土向けの産業発展や経済発展を宣伝するプロパガンダ映像の放映もあり、これは日本語の映像なので、なかなか興味深かった。

1階の展示エリアの奥には、カフェコーナーとギフトコーナーもあった。

ギフトコーナーでは台北関連のクリエイティブグッズや茶葉などを販売。

台湾ローカルの素敵なクラフトビールもシリーズで置いてあった。

このビールはカフェでも飲めるようになっていた。でもメニューを見ると軽食などはなく、食べ物はケーキくらいしかないから、つまみになるものがあればもっといいかな。

まあ、ビールだけでドリンクとして楽しめばいいのか。

カウンターの全体はこんな感じ。とにかく暑かったので、この時は冷たいお茶をいただくことにした。

レジのお姉さんに聞いてみると、上の写真の右上の大きいボトルのお茶は500ml入りで150元前後(ボトルは返却)。グラス1杯のお茶は80元前後だった。飲みきれなくても持っていけないので、グラスで注文。

グラスのお茶は、お茶が入ったグラスに氷入りの別のグラスを添えてくれた。「冷たさが足りない時は氷入れてくださいね」とお姉さん。なんてきめ細やかなサービス!

いただいたのは、緑茶に近い味わいの文山包種茶。冷たいお茶でほっと一息だ。

カフェのすべてのソファ席に電源コンセントも設置してあったのもポイント高い。

綺麗なお手洗いもあったし、散策の休憩にぴったり。素敵な雰囲気の古跡でのんびりゆったり、最高じゃん♪

カフェの座席の向かいには、カメラやビデオテープなど戦後のいろいろなプロダクトが展示されていて、レトロ感演出に一役買っていた。

気がつけばかなり長い時間の滞在となった。

外が少し暗くなって入り口のランプのオレンジの光が綺麗。

建物の修復具合も素晴らしいリノベ空間だった。

入館無料でこんな素敵な時間が過ごせるとは、お得すぎる。

台北駅周辺、どんどん魅力的に進化中である。これからも楽しみだ。



臺北記憶倉庫

住所:台北市中正區忠孝西路一段265號

時間:13:00-21:00、月曜休館

料金:入館無料

台湾いとしこいし

台湾が好き。 やって来た来た、いとしくて、こいしい、台湾。 勉強して、食べて、遊んで、旅して。勢いだけで、突っ走る元OL留学生、今日も台湾をゆく。 2017年台湾の大学の修士課程卒業、台湾で社会復帰。 instagram@taiwanitoshikoishi