MRT南勢角駅から歩いて10分ほどの華新街は、別名緬甸街(ミャンマー街)といい、東南アジアの移民の方々が多く暮らすエリア。通りに面した店の看板には、多くの見慣れないミャンマーの文字が躍り、本格的なミャンマーやタイ、雲南の料理を出すレストランが並ぶ。ここでは、台北に居ながらにして、まるで東南アジアに旅行したような気分を味わうことができる。
初めて緬甸街を訪れたのは2011年の11月。
以前から愛読していた台湾のアート系出版社が出した台北の路地裏散歩がテーマの本に緬甸街の記事があり、ずっと行ってみたかったのだが、なんとなくずっと行く機会がなく、ある週末に早起きして、朝食も食べずに突撃したのだ。
その本には、緬甸街の裏にある市場の中にある、生き別れた子供を探すために店を続けているというおかみさんの麺店が紹介されていた。麺も安くて美味しいということだったので、まずはそちらを目指す。
市場で麺店を探しながら歩いていると、普通のよくある台湾の朝市のように見えて、なんだかよくわからないけど美味しそうな揚げ物の屋台が出ていたり、読めない字の屋台が出ていたりして、わくわくした。ちょっと揚げ物が気になったが、麺を食べたいので我慢。
路地に入ってすぐのところに、目指す店「龔媽媽」発見。
早速、店に入る。
壁に貼ってあるメニューを見る。
なんだかどれもこれも、激安(驚)
ミャンマー(ビルマ)料理というものがどういうものなのかイマイチ分からなかったが、本で紹介されていた魚湯麵(魚スープの麺)を注文。
50元て…ほんとう激安だわ。
さて、やってきた魚湯麵。魚はどこに??? 見た感じ、魚はどこにもいなさそう。
だが、スープを口に含むと、魚のエキスが香る。細かい魚の身の破片とでもういうのか、魚の身らしきものも含まれている。とろりとしたスープは口当たりまろやかで、甘みを感じさせるスープに、パクチーとレモンがアクセントになっていて、美味い。麺は、柔らかく煮た素麺に似ている。
あとで調べたところによると、魚湯麵はミャンマーの人の朝食としてよく食べられる麺らしい。魚の身が見えないのは、魚を長時間、骨から身が離れてスープの中で形が見えなくなるまで煮込んでいるからだそうだ。
スープに溶け込んだ玉ねぎなどの野菜や魚の身が、スープにとろみを与えているのだろう。魚の身が見えなくなるまでって、どのくらい時間がかかるんだろう。そう思うと、手間暇かかっているのに、こんな安くていいのかしらん、とも思う。
スープまで美味しくいただいて、店を後にし、今度はメインストリートの散策に出かけた。
雑貨屋に並ぶ商品、公衆電話の前に貼ってある何かの募集のチラシまで、何が書いてあるのかさっぱりわからない。そもそもタイ語なのか、ミャンマー語なのかだって、わからない。でも、なんだか旅に出てきたような気分にもなって、面白い。
この辺りはインドのナンやカレー、ミルクティーなども有名だそうなので、次はナンとミルクティーを食べてみることにした。
某有名店に入って、ナンとミルクティーを注文。
ナンというかチャパティかなというパンのような印度前餅(37元)は、中にカレーが入っていて美味しいことは美味しかったのだが、時間が悪かったのか、作り置きのものを出されたみたいで、ちょっと冷えてて残念。きっと、熱々だったら、すごくおいしい気がする。
ミルクティーは、私が甘い飲み物が苦手なせいもあるのだろうが、なんとなく普通に感じた。ホットの方がよかったかな?
店内の様子。
言えば熱々が出てきたのか? 謎。
最期はデザート。
違う店で、緬式鬆餅(ミャンマー式ホットケーキ)一切れ 20元を購入。
いい香りがして、表面には芥子の実かな、よくあんパンの上にまぶしてあるような実とアーモンドスライスがまぶしてあった。 これ、割と好き。
他にもエッグタルトなど、美味しそうなものが並んでいたが、いい加減お腹もいっぱいになってきていたので、他の物は買わなかった。(でもエッグタルト買えばよかったかなと、ちょっと後悔した。すごくおいしそうだったのよ)
しかし、当たり前だが、店内の電光掲示板の字も全く分からない。
でもきっと、常連の人はみんな同郷の方々だったりするんだろうな。
初めての緬甸街訪問は、非常に満足度の高い、ブランチの旅となった。
華新街(緬甸街)
住所: 新北市中和區華新街
交通:MRT南勢角駅4番出口から徒歩10分程度
龔媽媽魚湯麵
住所: 新北市中和區興南路二段79巷5號
営業時間: 06:00〜14:00(不定期休 木曜休みという話も)
市場は朝から昼くらいまでなので、午前中から行くと、市場もメインストリートも両方楽しめるだろう。
がぁこ訪問:2011年11月(初)
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