冬はなんだか肉が恋しくなる。
たぶん、寒さに対して体が熱を求めているからだと思うのだが、どうも肉が食いたい。
2月のある寒い日、無性に牛肉麺が食べたくなった。
どこに行こうかと考えていて、以前よく見ていた台湾の有名な美食ブロガーが書いていた記事を想い出した。
曰く、
「新店に二軒の『黒』の字が付く牛肉麺がある」
正確には違う書き出しだったかもしれないが、だいたいこのような書きだしで、新店二大牛肉麺はここ! というような紹介だった。
二軒のうちの一軒には、ブログの記事を見てすぐに行ったことがあったが、正直あんまりおいしくもなく、お店もあまり雰囲気がよくなかったので、そのまますっかりもう一軒の店のことは忘れていた。
しかし、今ここで思い出したのも何かの縁かもしれない。
というわけで、早速新店の店まで行ってきた。
たどり着いた店は、外から見ると、ちょっとおっかなびっくり、観光客だと入るのに勇気がいりそうな、街中によくある地元民の食堂、といった感じ。
夕食時より少し早い時間に行ったが、それでも店のほとんどの席が埋まっていた。
店に入ると、メニューらしきものが見えず。
あれ? どうやって注文するんだっけ? ブログになんて書いてあったっけ?
すっかり忘れていて、きょろきょろしていると、店のおかみさんらしき女性が、
「牛肉麺、小? それとも、大?」
と聞いてきた。
「ええと、あの、小で大丈夫かな? 女性だと中だと多い?」
「麺の量がちがうだけよ、中でもいけるんじゃない?」
なるほど。
でも台湾の店は小でもでかい場合が多いからな…。
「じゃあ、小で」
奥の席が空いていたので、座って面が出来上がるのを待つ。
ほどなく、おかみさんが麺をもってやって来た。
「熱いわよ!」
肉がごろんごろん乗っていて、美味そう。
まずはスープをひとくち。
おお、ショウガパンチ、きたっ!
けっこう濃厚なスープには、恐らく大量のショウガのすりおろしが投入されているのだろう。ほかにも材料が入っているのだと思うが、すこしとろみがあり、太めの平麺によくからむ。味は、濃いめだと思う。
なんだこれ…
おいしいじゃないかっ!!!!!!!!!!!!
ショウガ好き、濃いめのスープ好きとしては、これ、本当にたまらん。
なんでだ、なんで、今までこんないい店ノーチェックだったんだ!!
この四年半、オノレは何をしていたのだ!!!!!!
と、後悔の念が頭をよぎった。(マジで)
そして肉。
いい。ごろんごろん、おおぶりで、柔らかく、上品な味だ。
後日みた美食番組の紹介では、この店の肉は最上級の肉を使用しているとか。
なるほど、美味しいわけだ。
麺は、日本のきしめんのような幅広太麺。
これも、もちもちで、ほんとうスープと良く合う。
スープの表面に薄く油の層ができているためか、ショウガパワーなのか、とにかくスープが熱々で、食べているうちに、ものすごい汗が噴き出してきた。あったまる~~!
壁に目をやると、メニュー表が貼ってあった。
といっても、牛肉麺の大130元・中120元・小110元と、牛肉湯(スープ)130元しかないシンプルなもの。メニューがこれだけなのが逆に清々しい。きっと、牛肉麺に自信があるからなんだろうな。
(写真の価格が切れててすみません。汗)
スープもほぼ飲み干して、大満足で店を後にした。
たぶん、きっと、また汗をかきに行くことになるだろう。
営業時間はこちら。
日曜定休。
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