自由路二段のお菓子屋さん巡りの間も、外は外は相変わらず大雨が続いていた。
室内で過ごしたいと思い、つぎは台湾大道と自由路二段の十字路のそばにある「台湾台中太陽餅博物館」にやってきた。
ここは名前の通り、先ほどお店めぐりをしてきた太陽餅がテーマの博物館。
レトロで美麗な建物は、明治42年(1909年)に建てられた薬局「全安堂」だった建物。
赤レンガと白い花崗岩を使った外観は、日本統治時代の建物によくみられるスタイルで、ヴィクトリアン・ゴシックに影響を受けた日本人建築家の辰野金吾が生み出した「辰野式」と呼ばれる建築様式だ。
辰野本人の設計だと日本の東京駅とか、日本銀行本店旧館とかが有名だろう。
台湾では辰野の弟子の長野宇平治や森山松之助が活躍しており、台湾にも数多くの辰野式の建築物が残されている。
以前から何度もこの建物前を通りかかったことはあるが、中を見学したことがなかったので、今回が初訪問だった。
館内は、1階が太陽餅や土産物、マグカップや絵ハガキなどのグッズ販売コーナー、2階がカフェと資料展示室となっていた。予約すれば太陽餅DIYも体験できるらしい。
1階に置いてある昔の赤い郵便ポスト可愛いなあ。「台中市大正町三丁目十番地」って書いてあるの、本物かしら。
資料室では、建物の歴史と薬局の全安堂、そして太陽餅の歴史について紹介していた。
こちらは全安堂関連の書類。積立金預り証とか取引保証金預り証など、会社の重要書類だ。
説明文によると、『太陽餅を発明したとされる魏清海(阿明師)から数えて三代目の魏郁奇(阿奇師)の代に事情により「魏清海太陽餅老店」をたたまざるを得なくなり、これを惜しんだ阿奇師が生前親しかった友人や従業員の菓子職人たちが協力して「全安堂食品」という会社を興し、太陽餅の源流の歴史と文化を引き継ぐ「台湾太陽餅博物館」を立ち上げた』とある。
1階で販売している太陽餅は、上記の「魏清海太陽餅老店」の子孫から味と技術を受け継いだものだそうだ。
2階のカフェも建物の屋根の梁が見える私的萌えが詰まった素敵空間だった。
雨宿りもかねてでそこで休憩したかったが、コロナの影響だろうか、はたまた平日だからか、この日はカフェは営業していなかった。残念。
2階の展示を見終わり、1階に下りてきたところで、まだ16時前。
ちょっと時間余っちゃったな~。さて、どうしよう?
2022年3月2泊3日台中ひとり旅20-DAY3-9へつづく~
全安堂台湾台中太陽餅博物館
住所:台中市中區台灣大道一段145號
時間:09:00~17:30
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