先日、日本から友人とそのお連れさんがいらしたので、晩御飯をご一緒した。
この友人とは、いつもは火鍋とかに行くことが多いのだが、「今回は熱炒で」とのご要望。
熱炒というのは、台湾の海鮮居酒屋っていっていいのかな。たいてい、お店の前に海鮮が並べてあって、好きなものを選んで、さらに調理法を選んで注文するスタイルのお店。店内でメニューを見て注文する料理もある。
台湾の人たちはよく会社帰りに同僚と、または友達と、はたまた家族と出かけて、いろんなものを注文して、みんなでワイワイ楽しくご飯を食べ、大人は楽しくビールを重ねる。
あちこちに、小さい店から大きい店、有名店とかいろいろある。さて、どこにお連れしよう…と考えて思いついたのが、以前台湾人の友人に連れて行ってもらって、桜エビ炒飯の美味しさに悶絶した「小張亀山島」。
小張亀山島は、ＭＲＴ南京復興駅近くの遼寧夜市にある小さな店。ご主人が宜蘭の大渓漁港の人だとかで、宜蘭直送の新鮮魚介が味わえる。すごく混むので予約して行った方が無難だろうと、電話予約。電話を受けたご主人はすごく愛想がよくて、住所知ってるかとかも聞いてくれて、とても好感が持てた。食事の当日も、夕方にご主人から予約の確認の電話がかかってきて、これも、なかなか無いなと感心した。
19時前に到着すると、やっぱりすでにほぼ満席。予約しといてよかった。
まずは店頭の魚を見ながら、何を食べるか相談。我々が日本人だと分かると女将さんのセールストークがさく裂。日本人からしたら結構強引な感じで、「エビはどう、おいしいよ。あとこの魚、蒸すと美味しい」とか言いながら、まだこっちがＯＫしてないのに伝票に書き込もうとしていて、つうか書き込まれてしまったのもあって、友人はちょっと固まっていた。
台湾人と一緒に行ったときにはこんなすごいセールスなかったので、外国人だからなのかしら。悪気はないんだけど、大人しい日本人には刺激が強いかも。まあでも、こっちはそんな豪勢なもの食べる予算はないので、店頭の海鮮からはイカだけ選んで、ゆでてもらうことにした。
席に戻ると、お通しがやってきた。玉ねぎとおかかのおひたし。これはサービスで無料。台湾ビールの生で乾杯！
続いて、湯がいたイカさん。こちらは台湾でよくある五味醤というチリソースみたいなのかワサビ醤油でいただく。ぷりぷりで美味しい。
さらに、カキの天ぷら。小粒のものが多い台湾のカキとしては、けっこうしっかり大き目。衣も薄めでサクサク、噛むとすごくジューシー。台湾バジルの香りもアクセントになって、ビールが進む。前も食べたけど、ここのカキの天ぷらやっぱり超美味い！！
そうそう、この店の階段下の倉庫的なところには、リードでつながれたクロネコちゃんがいるのだ。名前はミミちゃん。いつも寝てるけど、「ミミちゃん！」と呼ぶと、振り返って返事してくれるカワイ子ちゃんだ。
イカもカキも食べ終わって、テーブルの上に食べ物がなくなり、残りの料理を待つ間、友人とお連れさんにミミちゃんを紹介して、可愛いね～と写真を撮りまくった。
残りの料理は空芯菜炒めと炒飯だからすぐ来るかと思ったら、待てど暮らせどやってこない。お姉さんか女将さんに聞こうかと思ったが、慌ただしく行き来されててちょっと聞くタイミングが難しい。勇気を出して女将さんに聞くも、「今作ってるから！ ちょっとまって！」とまた放置される。
大人しく待っていたが、カキの天ぷらが出てきてから、いいかげん30分以上たつ。私たちより後から来た人たちの空芯菜炒めやその他の料理がどんどん出されていく。これは忘れられている公算が大きいと見た。
ちょうど、店の奥のもう一つの厨房らしきところからおじさんが出てきたので、炒め物2品を相当待ってることを伝えると、おじさんが店頭に確認しに行ってくれた。結果は、さっきの強引セールスの女将さんが、奥の厨房に注文メモを渡していなかったことが判明。オジサンが奥に引っ込むと、ものの数分で桜エビ炒飯と空芯菜が出てきた。
桜エビ炒飯。やっぱ最高。忘れられてて、正直ちょっとムカついてたけど、やっぱこれは超美味い。（作ってる人のせいじゃないもんね）
これだけ食べに来たいくらい、すっごい美味しい。桜エビは多分、揚げてあるんだろう、すごいサクサクで香ばしい。ご飯も一粒一粒がぱらぱらで、いつまでも食べられる美味しさ。ビールにも合うし！ 最高！！
友人が頼んだ空芯菜も、ニンニクきいててご飯にあう。量もたっぷりで、三人でちょうどよかった。
食べてたら、女将が通りかかり、ちらっとテーブルの上の料理を見て「あ、全部来たのね」と言い放ち、風のように去っていった。（やっぱさすが台湾、日本みたいに「お待たせしてごめんなさいね」とか、客を慰める一言はないんだね。慣れたけどさ…涙）
以上全部で、だいたい1,200元くらい。ひとり当たり400元くらいだから、コスパは良いと思う。料理はどれも、本当に美味しかった。桜エビ炒飯のためだけにまた行くかもしれない。カキの天ぷらも絶対の絶対のマスト。できたらもっと大人数で行って、違うものも食べたいなあ。
今度行くときは、何かあったら愛想のない女将さんの迫力に負けないで、すぐに聞かないといけないな。危なく永遠に待つところだった（爆）。でも、前に台湾人の友達と行ったときは、今回みたいに怖くなかった気がするんだけど。ミミちゃんの名前教えてくれた人とか、すごい面白かった記憶があるんだけど。今回は、私ちょっと運が悪かったのかも。
結論。
サービスいまいちな時にあたるかもだけど、コスパ高い新鮮魚介と炒飯が美味い、おすすめ店！！ 女将の迫力に負けない心の準備をして、突撃してみてほしい。（笑）
小張亀山島
住 所：台北市中山區遼寧街73號
電 話：0927-808-693
営業時間：17:00-01:00
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