林口竹林山観音寺の庭園にあたる竹林山寺公園で散策中、ふと既視感を覚えたがぁこさん。
あれ? もしかして?
ここ、神社なの?
既視感を覚えた原因は、庭園のあちこちにある石灯籠や狛犬等の様子が、なんとなく中国のお寺らしくない造形だったからだ。
古い石灯籠は特に、見るからに日本の物で、庭園の中国風の建物やオブジェと雰囲気が異なる。
もちろん新しい石灯籠もあって、古い石灯籠に寄せたデザインになってるのだけど、それも中国風の庭園からちょっと浮いているように見える。
気になって古い石灯籠の台座を見ると、やはり「奉献」の字。
台座の奉納者は削られて見えない。
奉納日もコンクリで埋められていたが、かろうじて「昭和十七年五月」と読める。
やはり日本統治時代の物だった。
こっちの台座は何の台座だったんだろう?
とにかく、日本統治時代にここには神社か何かがあったということは間違いない。
でも、なんていうところだったんだろう?
帰宅してからあたらめて調べてみると、日本統治時代に皇民化運動によって台湾の宗教が禁止されていた時期の1939年に、もともと地元の人たちがお祀りしていたご神像を護るため、日本政府がよしとする日本風の寺院をこの地に建設したのだそうだ。
建立した目的が目的だからか、日本風のお寺は戦後になると速攻取り壊されて、1946年に中国風のお寺が建立されたそうな。
なるほど、ならば庭園の石灯籠などは、その日本風の寺院だった時の痕跡になるのかな。
ちょっと複雑な歴史も垣間見えた、竹林山寺公園だった。
何はともあれ、お庭を堪能したところで。
さて、そろそろお寺にお参りに行くことにしよう。
2020年10月林口から台北までサイクリング⑤につづく~
林口竹林山観音寺
住所:新北市林口区竹林路 325号
時間:06:00~22:00
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